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「植物性・動物性たんぱく質の役割と豆腐ミートの魅力セミナー」開催レポート

イベント開催報告栄養学

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女子栄養大学駒込キャンパスにおいて、今年7月1日に株式会社ニップンと女子栄養大学出版部の共催で「植物性・動物性たんぱく質の役割と豆腐ミートの魅力セミナー」が開催されました。豆腐ミート「ソイルプロ」を使った料理の試食も行われ、盛況な会となりました。

第 1部では、西村教授が「健康長寿におけるたんぱく質摂取の重要性」について講演されました。

平均寿命と健康寿命の差異を少なくしたい

私たちは、平均寿命と健康寿命の差を短くして、命のある限りウェルビーイングな生活を送れることが大切です。50歳を超えると1年で1~2%ずつ筋肉量が減少していきますが、なかでも足の筋肉量の減少が大きく表れます。これが続くとフレイルにつながり、ロコモティブ・シンドロームヘと移行し、健康寿命を短くする要因となります。それを避けるには、たんぱく質の摂取と適度な運動が大切です。

左記の図では、フレイルの発症リスクを1とすると、たんぱく質、脂質を多く摂り、エネルギー産生量を高くすることで、フレイル の発症リスクが下がることがわかります。私たちの体は1万種類以上のたんぱく質から構成されていて、それらが日々新しいものに生まれ変わっています。その際に必要な栄養素がアミノ酸で、生まれ変わるたんぱく質にアミノ酸が供給できなければ体の機能が低下してしまいます。たんぱく質の摂取が不足すると、ヒトの生命維持に重要な脳や心臓、肝臓には、生命維持に直接関係しない筋肉のたんぱく質を分解して、アミノ酸が送られます。このように、筋肉にはアミノ酸を貯める機能があるため、「筋肉はアミノ酸の貯金箱」と言えます。アミノ酸の貯金箱である筋肉を大きくすれば、生命維持に必要なアミノ酸をたくさん貯めておくことができるのです。

マウスを使った実験で、たんぱく質が不足すると体重減少、血清アルプミン値の低下、筋肉量の減少、肝臓機能への影響が確認できました。でも、その後たんぱく質を与えると回復することもわかりました。たんぱく質摂取には、食肉と大豆の両方をバランスよく摂ることが重要です。いずれも必須アミノ酸が豊富で、アミノ酸スコアが100ですが、たんぱく質が消化されてできるペプチドには、それぞれで特徴的な働きがあります。また、食肉には脂質も多いですが、大豆は低脂質で食物繊維が豊富。それぞれに特徴があるため、両方をうまく摂っていきたいですね。

第2部は、株式会社ニップンで新規事業開発を担当していた峰澤氏から「豆腐生まれの植物たんばく新スタンダード“ソイルプロ”」についてのお話がありました 。

豆腐ベースの高たんぱく食品「ソイルプロ」を開発

昨今栄養バランスの乱れが指摘され、脂質過剰、たんぱく質不足が深刻化しています。健康維持のためには、たんぱく質摂取は非常に大切ですが、肉、魚、卵などの動物性の食品のみから摂ると、脂質を過剰に摂取しがちです。そこで植物性のたんぱく質、なかでも高たんぱくな大豆が注目を集めています。大豆の摂取に大豆ミートがありますが、独特なニオイがあり調理の際に工夫が必要です。そのため、ニオイをやわらげようと濃い味でマスキングする傾向にあります。

そこで私たちが開発したのが、豆腐を原料とし、特許取得済みのオリジナル製法で作った「ソイルプロ」です。豆腐の加工技術を応用し、過度な熱をかけずにたんぱくを圧縮して結着させるため、風味にクセがありません。また、密な構造のため弾力性があり、そのうえ細かな気泡で歯切れの良さを感じることができます。乾燥していないため、使用の際にも水もどしが不要です。肉と比較して低脂質で高たんぱくな「ソイルプロ」は、米の代替で炊き込みご飯に入れたり、鶏そぽろのように使ったり、豆腐の味わいがベースなので和食との親和性も高く、使いやすいです。「ソイルプロ」は、植物たんぱくの可能性を広げられる商品です 。

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